投稿日時 2009-4-15 12:00:00 | トピック: 2009年





坐骨でささえる


 


ドラムを演奏するということは、普通、いすに座るということを前提としています。モーラー奏法のように、リラックスをしながら動かなくてはならない場合、イスにどう座るべきかを考えることは、とても重要なポイントになります。


 


あなたは、イスに座るとき、どのように座りますか ?


 


そもそも、イスに座るときとはどのようなときでしょうか ?


 


普通、イスに座るというのは、例えば疲れたときなどで、胴体をしっかり安定させて、どちらかというと動きを止めるようなときではないですか?


 


しかし、どっしりと胴体を硬直させてしまうということは、リラックスしながら動くということと相反することなのです。


 


当ドラムメソッドで教えている、イスの座り方は、決して胴体を硬直させるようなものではありません。


 


ここでポイントとなることがあります。


 


それは、どこでささえるのが、もっとも適切かということです。


 


答えは、 

 
坐骨


  
です。


 


坐骨といわれてもピントこないかもしれません。坐骨は、この図にあるように、骨盤の下の方にあります。




堅いイスに座ったとき、おしりの下の方の出っ張りがあたりますよね。


 


それが坐骨です。


 


腕をリラックスして動かす時、胴体で腕を誘導して動かすということがとても重要なことですので、その際に

胴体を硬直させてしまう
というのは、むしろ、腕を動かしにくくさせてしまうことになります。胴体を硬直させて座るのではなく、動きやすいという状態をキープしながらすわる

ことが大切となります。そのために、オシリの下で能率よくささえるということができるかどうかがカギ

になります。このときの要になるのが坐骨なのです。


 


イスに座るときには、坐骨に重さが伝わって、まるでイスの上に坐骨で立つというような感覚になるものです。


 


また、本当の意味で腕をリラックスさせるためにも、胴体を坐骨でしっかり支えるということは、かかせないことなのです。


 


なぜだかおわかりでしょうか?


 


そもそも坐骨でささえるということは、胴体の重さがその 2 点に集約されるということです。逆を考えると、胴体の重さが、支えられるべきポイントでささえられなくなるわけですから、そのフォローを体のあちこちでしなければならなくなります。それが、体中の筋肉を無駄につかって、固めてすわるということにつながっていくということになります。つまり、肩や首、頭などの動きをコントロールする筋力を体を支えること自体に使ってしまうということになります。これでは、リラックスしてすわっていることになりません。

外見的には良い姿勢にみえても、本当に力が抜けているかどうかはわからないわけです。


 


また、イスに座って、力を抜いてといわれると、つい猫背になってしまう人がいます。実は、静止状態で本当にリラックスしようとすると、背もたれによりかからないならば、見た目にはピンと軸が通った良い姿勢になります。このことを知らずに、力を抜こうとすると猫背になる人がいますが、胴体のリラックスという意味では、猫背では胴体はリラックスして静止することはできません。


 


猫背というのは、

胴体から腕を誘導するときにはとても有利な姿勢なのですが、だからと言ってどんな時もリラックスできるという姿勢ではないのです。静止状態のときに、リラックスしたよい姿勢がとれないと、単に猫背になるだけでは、本当の意味で腕の動かしやすいよい猫背にはなりません。

よい猫背は、骨盤から頭の上までで、きれいな弧を描くようにする


と出来てきます。ときどき、

アゴを前に出してしまって、弧のラインを崩した状態で猫背になっている人がいるのですが、この状態では、腰や背中に無用の負担を与えてしまいます。
このような悪い猫背にならないように注意しましょう。このときの良い猫背にも、坐骨でしっかりささえるという土台があって成り立つものです。


 


ドラムを叩いて腰が痛くなる人などは、この坐骨の意識を高め、胴体の重さが坐骨にうまく乗せられているかをチェックすることも、とても大切です。



 


 


 


また、胴体で肩甲骨を誘導する方法は、猫背以外にもあることがわかりました。このことは、今後、発展形のモーラー奏法を考える上でとても重要な要素になるでしょう。詳しいことは徐々に発表していきたいと思っています。


 


hiromu@drumlesson.cc


 


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